最近あった出来事。
私は休日出勤=悪とは思ってない。
ただ、美徳とするのはおかしいと思っている。
やむを得ず繁忙期に自分のために出勤すること自体は仕方ないと思うし、年に数回発生するのは皆そうだから。
別にうちの場合は出勤したからといってお金は発生しないので自己責任だしね。
(私も繁忙期には行かざるを得ない場合はもちろんあるので行くこともある。意外と平日にやろうとしたことも飛び込み仕事で出来ないときもあったりするからね..)
しかしながら残念なことにうちの職場のある上司さんは、この休日出勤を美徳として積極的に行っている。
先日この方がやってくれた。
元々の声がでかいので何をしてても聞こえるのは日常のため気にならないのだが、夕方ごろに私が所属している課の方へふらりと雑談にやってきた。
(うちの直属の上司と釣り仲間のため仲が良い。)
その話の中で、今日は疲れたから帰るけど明日は1日仕事するんだーと声高に言い放ったのだった。
もちろん先日とは金曜日の夕方。
つまり次の日は土曜日で休日になる。
この時近くに課長も居たし、なんなら事務所の所長も居たので私はヒヤッときていた。
更に追い討ちをかけるように私と隣の席の主任さんへ話をふってきた。
「休日友の会だもんね俺らー。いつもどよーびチームだもんねー」
この方の声がでかいのに対して部屋の音がほぼ無かったため、この言葉は周囲にガッツリ響き渡った。
しばしフリーズ。
...待て待て待て待て。
...いや、友の会てなんやねん。てかチームとか言われるのめっちゃこの状況で気まずいに加えて不快なんですが。
...所長もいるし課長も他の課の人もいるのに、同類みたいにふってこられるのめちゃくちゃ迷惑なんだが...いつも土日来てるみたいな誤解を生むでしょうが！！
私の顔はかなりひきつっていたと思う。マスクがあって良かったーと嫌な喜び方をする。
とっさに一言が返せず、変な間を空けて、いやいや先週はたまたま皆こなあかんかったからーなんて話題をそらす方向へ必死に持っていった。
主任さんも苦笑い。
そもそも先週までとある理由もあり多くの人が出勤せざるを得なかったし、この人以外にも確かに普通に土日仕事に来てた。
しかし、皆一応にさっさと終わらせて帰るために一目散にゴールめがけて仕事してさくさく帰っていたはずだ。
その後も、「自分は土日に来るのが当たり前、土日のが人いなくて集中できる、今週も来ないとーがんばらないとー全然終わらないんだよねー」あっけらかんと言葉を大声で放ち続けていた。
これに対して私の不快指数はメーター振り切りのマックス。
かなりイラッとして家に帰る羽目になった。
休みなのに来ている自分は偉い、頑張ってる、だから誉めて、というのが透けているようでめちゃくちゃ嫌な気持ちになってしまった。
いや、仕事が大変で頑張っているのは分かるけどそんな周りに誇示しなくても良いじゃないかと素直に受け入れられない自分がいた。
(余談だがこの方は心の病で昨年休職している。根が真面目できっちり納得するまで頑張ってしまうタイプの方なのは間違いがないので、周りも余計に心配しているのだった。)
とまぁこんな話があったので、相方にこのエピソードを伝えてみた。
私としては土日出勤してる自分が偉いアピールに見えて不快だったと感想をつけた。
(巻き込まれそうになったのも嫌だったし。)
話を聞いていた相方だったが、笑いながらこう言ったのだった。
「いやそれ、ただ寂しいんでしょ。仲間が欲しいんだよ。共有したいんだよ大変だって気持ちを。」
おー。
その発想は無かった。
私は単純に自分が凄いアピールをされているという見方に支配されていて、このエピソードには相手へのネガティブな印象が大半を占めていた。どちらかと言えば腹が立つ感じ。
そんなに頑張ってるアピールをしたいんか！ってかなり冷ややかな目で見ちゃう感じだった。
でも相方の意見はそれとは違って、仲間を探しているアピールと受け取ったという。
ある種のメッセージ的なものだ。ネガティブというよりは、同じアピールでも、孤独を埋めたいという願いを感じたという違いだ。
これを聞いて思ったことは、やっぱり自分の意見だけじゃなくて周りの意見も取り入れて人の言葉の意味を判断したいということだった。
この場合はどっちが正しいわけでもなくどっちも正しい気がする。
ただ、受け取り方が違うと相手への印象が全然違うんだなぁと感心した。
私の場合はネガティブ、相方の場合は言い方は悪いけれど孤独な印象。
それを、聞いてからちょっと心が広くなった気がするから不思議だ。
私も固定観念に囚われすぎず、かといって周りの意見に流され過ぎず、自分の意見も捨てず、意固地にならないように判断力を鍛えていきたい。
そうするとちょっとしたことで今回みたいにイラつくことが減る気がする。
あーそうか。
これが達観ってやつか。
あと数百年繰り返せば仙人になれるやもしれんな。
雑多なとある出来事。
